扉の奥からさらに奥の扉へ。


扉は3重になっていた。


厳重だ。


逃げ出しはしないだろうが、こんな頑丈な扉は見ただけで逃げ出す気もなくなるだろう。


それくらい聳え立っていた。


「こっちだ」


上司に促され、ギンはとある部屋へと向かった。


「わかってはいると思うが、この内部は絶対に外に漏らしてはならん。バレたら即刻、死だ」


「は、心得てます」


確かにこの情報を流したとすれば身元なんかすぐにバレてしまうだろうな。

入れる人物は限られているからな。


ごくり。

ギンは喉を鳴らしながら周りを見渡した。