「ではこれより定例会議を行う。まず初めに・・」


と司会進行役が話をはじめ、皆真剣に傾聴の体勢になる。


ギンを覗いては。


ギンは聞いているふりをしながら、昨夜のことを思い出していた。


ヒオリやナギが寝た後、センリに呼び出された。


内容はもちろん王政府の事。____



センリは単刀直入に言ってきた。


「政府の考えている事を、教えて欲しい」


「は?教えるもなにもセンリも知っている事が事実だ」


「内部の状況だ」


「はーん・・女たちの事か」



センリの顔は無表情でずっと変わらなかったが、気になったのは目だ。

気が付かなかったが、リッカが死んでしまったからか?光がない。

曇っている様にさえ見えた。



「俺は軍事会議に出てるだけで、城に行ってるけど内部は見ることはできねえんだぜ?女のいる場所は城の最深部だし」


「・・・わかってる」


「それにもし何か知っていたとしても、守秘義務がある」


「・・・」


それを聞くとセンリは目を逸らした。そして諭す様に訴えてきた。


「お前、いいのか?この国がこのままで」


「そりゃ・・イイとは思わねえ」


「なら・・協力してもらいたい」


センリは遠くを見つめながら言った。




それが人に頼む態度かっての。

とギンはため息をつく。