「ヒオリ、ありがとう」


「え?」


急にお礼を言われたのでセンリの顔を覗き込んだ。


「ヒオリが居てくれて良かったって、心から思うよ」


「そ、そんな大げさ」


センリは微笑しながらレタスをちぎる。


「本当に救われたんだ。リッカの事も・・」


「残念・・だったね・・本当に」


「ああ。でも・・これが今の国の現状だから」




ザッ

真っ赤なトマトが一刀両断された。



「でも、これで前へ進むことが出来る、あ、もちろん・・冷静にね」


「・・うん・・」



二人の脳裏に、リッカの笑顔がよみがえった。


守らなきゃ。

センリを。

リッカさんの為に。



と私は誓ったのです。

今。