私は家に帰って自分の部屋で着替えを始めた。


「はあ、これからどんな風に接していけばいいんだろう」


そればかり考えてしまう。


とにかくセンリを危険な目にはあわせたくない。


解放軍の動きもチェックしていかないと!


と、決意した時だった。


ゴト・・


ベッドから何か落ちた。


「あ・・」


それはスマホだった。


「もうこれを一生使う事はないだろうなー」


すでに電池は切れている。

充電できる物も場所もない。


ザッ。

一瞬だけスマホの画面に砂嵐の様な筋が走る。


「?」


「何やってんの?」


「のわあっ!!」


後ろにギンが立っていた。

びっくりして変な声を出してしまった。


「お、それ昔の通信機?」


「うん。もう電池もないし使う事はないかなって」


「ふーん・・俺じゃ絶対にわかんねえけど、あ、でも待てよ?センリの部屋でこの口に似たケーブル見た事あるような」


「え?ほんと?」


「ああ、見に行く?」


「え、勝手に部屋に入ったら怒られるよ」


「ちょっとくらいなら平気だろ」


ギンはそう言って私をセンリの部屋へ促した。