家に帰ると、電気も付いておらず真っ暗だった。


「あれ・・出かけてるのかな」


「うん、いないね」


部屋にも気配はなかった。


「ただいまっと」


丁度そのタイミングでギンが帰ってきた。


「おかえりギン」


「ああ、腹減った。あれ、センリとリッカはいないのか?」


「そうみたい」


「ふーん、デートか?」


ズキン。

ギンの言葉が胸に刺さる。



パコン!

その直後、ナギはギンの頭を殴った。


「いって、何すんだ」


「そういう話はもうすんな。二度と」


低い声でナギはギンを威嚇する。


「なんだよなんかあったのかよ」


「何も」


と私は答えた。