その日は、真っ暗になるまで外にいた。


夕日が沈んで、月が出るまでずっと。


ナギは何も聞かずに隣にいた。


「そろそろ、帰らないと。ギンも帰ってきちゃうし」


「あ?ああ」


私が重い腰を上げると、ナギは一度だけ私の手を握った。


「ま、気にしないで行こうぜ。数日の辛抱だ」


「うん。もう大丈夫」


本当は帰りたくない。

でも、ここで意地を張らないと次へは進めない。

私は頷いて家に戻った。