ナギは私を木陰に座らせる。


「落ち着くまでここに居ろ」


「うん・・ありがと」


ナギはそのまま野菜の収穫を始める。


「ったく、こうなるってわかってセンリの野郎」


とぶつくさしながらトマトをかごに入れている。


「なあ、お前、戻れんのかよ家に」


「・・今は無理だけど・・落ち着けば」


「だといいけど」



うん、ナギの言う通り正直帰りたくない。


リッカさんが問題ではない。

センリの手を振り払ってしまった事が問題だった。


センリ、驚いてたかな・・。

初めてだこんなこと。



「ほらよ。食え」


と、ナギは大きなトマトを渡してきた。



「ありがとう・・」