バタバタバタ・・・

バン。


ナギは私を連れて屋上へ上った。


「ここからなら飛んで帰れる。おい?」



へたり込む私がナギの後ろにいた。



「よわー。お前スタミナ付けろよ・・って」


泣いていた。

恥ずかしい。なんのドラマだこれ。今時こんなシチュエーション月9でもやらんわ。



「う・・ごめ・・」


「・・・それが答えだろ」


「う、うん・・・でも・・もういいの。大丈夫」


「ふーん」


センリと結ばれたかった訳じゃない。きっと。

でも、さっきのはちょっとショックだ。

リッカさんとは終わったって言ってたから。




鼻をすすり、涙を腕でぬぐう。

そんな私をナギは抱きしめる。


「お疲れ。」


「ちょ・・ナギ」


「いいから、落ち着くまでこうしてる」


「だ、誰か来たら・・・」


「誰も来ない。皆真面目に授業してる。不真面目なのは俺だけ」


何言ってんだか。

いいやつぶるとか卑怯だな。

でも、ちょっと嬉しい。


「ありが・・とう・・」

「ん」



よしよし、とナギは私の頭を撫で続けた。


年下の癖に生意気だ。