「いや、なんか眠れなくてよ。もしお前も眠れないなら」


「ううん眠る!頑張って眠るからほっといて」


そういって私は布団を体に巻き付けた。


もしかしたらそれがギンには強がりに見えたかも知れない。


「ヒオリは俺の事嫌いか?」


「う・・」


別に嫌いじゃないけど。変な事しなければ。

ずるい質問してきやがってええ!



「本気で嫌いなら近づかないけどよ・・」



沈んだトーンでギンが言う。

その声はとても寂しそうだ。


「べ、別に・・嫌いじゃ」



私はまんまと罠にはまった。


「なら良かった。俺はヒオリの事好きだからな」


「ぐえっ」


ドサッ

と布団にダイブされた。


「重い~~。そういうとこが嫌い」


「えっ!?マジで!?すまんすまん」


加減のわからない子犬か。