コンコン

ドアをノックされる。


「ヒオリ?もう寝てるか?」


という声が聞こえる。


何だギンか。

寝たふりしよ。


私は答えなかった。


「ヒオリ?」


「・・・」


布団を頭まで被り、狸寝入りを決め込んだ。


ガチャ。


入ってくるんかい!あのセクハラ男め!

このままじゃ何されるかわかったもんじゃない。


「な、何・・勝手に入って来ないでよ」


「お、なんだ起きてるじゃねーか」


「今もう少しで寝れそうだったの!」


嘘である。