「風邪ひくよ。入りな」


「め、滅相もございませんっ」


「大丈夫。目を閉じててあげるし、ヒオリの手で俺の目を抑えててくれればいいから」


私の手を自分の目に持って行った。


はううう。

吐血しそうですううう。


私はおずおずと湯船に足を入れる。



「で、では・・少しだけ・・」


「フッ・・ハハ・・ヒオリって本当に面白い・・」


「いやいや、この状況めちゃおかしいからね」


「ハハ・・可愛い」


ドキン



私から離せる訳もなく、センリが固まってる私の手をほどく。

湯船は白濁で、入浴剤に助けられた様だ。

そこは一安心。


かああああ///


やっぱ無理だろおおお

この状況おおおおっ



目を合わせることは出来ない。

出来るはずない。


私はずっと顔を左へ背け続けた。


「あの・・すでに限界なんですけど」


「え?まだ30秒も経ってないけど」


「いや、無理だよ」


「でも今は俺目を開けてるし、いいの?出るとこ見られても」


や、やっぱりS!!

センリはどSなんだわ!!!



「ずるい~~」


「フハハ・・面白い」



鼻の下まで私は湯船に浸かる。