私はリビングのソファーで放心状態になっていた。

目が点。モアイもしくは土偶みたいに口も開きっぱなし。



「おい?ヒオリ?」


ギンの声も


「おい?汚物?」


ナギの暴言も


完全スルー。


「おーい?戻って来い?」


「なんでそんなにショック受けてんだ?馬鹿なの?」


うっさいわね。

何も考えたくないんだから今。

色んな事がショックなんだから。



と、ぼーっとしていたらギンに後ろから胸をわしづかみされた。


「おーい。戻って来ないともっと触るぞー」


もみもみもみ。


「うわ。ギン、クソだな・・サイテー」


「うっせマセガキ。そうだ!!大体なんであそこの店知ってた!」


「は?ギンの後ろをつけていった日があっただけだ」


「うぐぐっ・・俺のせいだったのかよ」


「そうだよ」



としばらくサワサワされていたが、私の放心状態は解除されなかった。


「駄目だこりゃ」


「駄目だな」


ただただ、センリに「関係ない」と言われたことがショックすぎて。