…?


おかしい。



痛みがない。



なんで…?
あのスピードなら、止まることは不可能だったはず。



ゆっくり目を開けると、血だらけの何かがあった。



血……?

けれど、私はどこも痛くない。

じゃあ、これは誰の血…?

何の血…?







あれ…?










もしかして、














楠木、くん…?



何?何が起きたの?



さっきまで、横にトラックがあって。



私は、轢かれたはずなのに。


















ねぇ、本当に楠木くんなの?



返事してよ



ねぇ




















「ねぇっ!!」