未亜は琉音の姿を探した。



「あ、」



思わず声に出てしまったけれど、そのおかげで琉音は未亜に気づいた。



そして、






「花園さんっ!!」



焦ったようにこっちにやってくる彼。



まだ赤信号なのに、危ない…


ん?赤信号??



急速に近づく、車が走る音。



横を見ると、トラックの真正面が未亜の方を向いたいた。



…あ、私、


道路に出ちゃってたんだ。



生きる希望を捨てて、目を瞑った。