「仲も良くないのにここまでするとか、お前相当根っこが良い奴なんだな?よし、やっぱお前風呂借りてけ。夕飯も俺が作ってやる」
「え、いや、大丈夫です」
「お前の拒否権はねえ、着替えは俺のでいいな?タッパも同じぐらいだろ。」
そのあとは風呂場に強引に押し込められ、気付いたらリビングのソファに座らせられていた。
隣の部屋なのに、角部屋だからか、俺の部屋より広い作りになってる。
それにしても、男慣れするわけだな。
あの従兄、男前すぎる。
同じタッパだ?ガタイが違いすぎる。
見た目からは、女じゃ分からないだろうが、男からはすぐに分かる。
体脂肪率とか、本当に少ないだろ。あれ。
何者だよ。
「おい、織人。こっち来い」
ダイニングテーブルに呼ばれ、椅子に座る。
目の前には、手作りとは思えないパスタ。
「制服は乾燥機に掛けてるから、すぐ乾くと思う。けど、ひとまず、今日はそれ着て帰れ。明日にでも、時雨に返しといてくれりゃいい」
いただきます、と言って俺と同じパスタを食べ始める従兄。