キミは
あのかわいい笑顔でこたえてくれた。

『無人島でも生きていけそうな人ですかね。』

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結局そのあと、すぐ解散した。

僕は会社には戻らず、
カフェでコーヒーを飲みながらメールチェックを済ませたあと、別案件の会議資料を作成し始めたけど、
まったく集中できなかった。


コーヒーを飲んでいても、
メールチェックをしていてもキミのあの笑顔がチラつくんだ。

なにこれ・・・イラつくな。


やらなきゃいけない仕事はたくさんあったけど、
今日は集中できそうにないことをかなり早い段階で察した。

だから早々に仕事を切り上げていつものbarで飲んだ。
僕のなかでチラつくキミを忘れたくて。



でもキミが消えないんだ。



マスターに声をかけられた。

『藤川くん、今日どうしたの? スゴいハイペースで飲んでるけど、大丈夫?』


え?そんなに飲んでるつもりなかったけど。。。


『今日、スゴく嫌なことがあって・・・』

ポロッと僕から出た言葉。


そう、キミは僕の平和だった世界を、
ぶち壊す破壊神だ。


今まで誰にも邪魔されずに、
僕は僕のペースでやってきたんだ。

それがスゴく心地よくて、
安定感抜群だったんだ、僕の世界は。



キミさぁ・・・
本当に出てってくれないかな、僕の中から。



目を閉じると浮かんでくる実体のないキミに、
僕は暴言を吐き続けていた。