「お前が、俺に勝てると?

お前は、勝てない。

だから、やめとけ。

俺は、咲を諦めるからーー」


はあ?


諦めるーーー?

あそこまで、泣かしておいて?


「ふざけるな…………ふざけるな‼

あんたが思う好きは、そんな簡単なもんなのか?

泣かして傷つけて置いて、"諦める"なんてーーバカにすんな‼」


俺は総長の胸ぐらを掴んだ。


絶対に負けない。

殴られても、蹴られても、立ち上がれなくなってもーーー


負けない‼


"爽くん、大好き"ーーー。


 君の笑顔を思い出す。




"爽くん、怖かったよ"ーーー


君の泣き顔を思い出す。



だからこそ、引けない。