私は顔を上げてお兄ちゃんを見た。


怒ってる!?なんでなんで!?


私にじゃなくて、お兄ちゃんが睨んでるのは千さん。


「おめーは、本当むかつく野郎だな」



「なんで俺だけ?
冬は?冬は⁉」


焦る千さんのすぐ近くで、冬さんは名前通り涼しい顔してる。


千さんに、飛ばす鋭い視線。


今にもケンカ始まりそうだ。