あの日が今に重なって見えてーーー。


「俺は刻じゃない。
爽だよ。

爽って呼んで‼」


微かに震える咲に、優しく触れると少しだけ震えが治まる。


「爽………くんっ、ごめんなさい。

ごめんなさい」



私は泣いた。

好きな人を怖がる私を、許してと。


君を、怖いなんてどうかしてる。

「ごめんなさい」


たくさんの涙、どれだか流したか分からない。

「咲………愛してるよ」


溢れるほどの愛を君にーーーー。