*咲side*

私には逃げる選択しかない。

私は弱い生き物だ。


爽くんの言葉が胸に焼き付き離れない。


「咲を愛してる……」



私は、あの後の爽くんがどうなったか知らない。

まだ、五分経ってないよね。

怖い。

追いかけてくる集団が、くるまえに、なんとか。

あ………ポケットに入ってるスマホ。


メールランプが、知らせてる。


私は、震える手で、スマホを操作する。