怖がらせない様に、優しいキスをした。


赤い頬、潤む瞳は俺を辛くさせた。


「総長は、咲と寝ててずっと苦しかっただろうね」


きっと、辛かった。


血は繋がっていなくても、兄妹で一緒にいた。
だけど、好きで好きで仕方ない。
俺なら耐えられない。


「お兄ちゃん、私のこと嫌いなのかな?」


違うよ、違うよそうじゃない。

「総長は、咲が好きだよ。

好きだから、苦しいんだよ。
わかんないよな?
寝ようか」


君が首を傾げた。

同じベットに入り、君を抱き締めた。

明かりは、豆電気だけの空間。

「咲、おやすみ」


おやすみなんて言っても寝れる訳ない。

触れ合う君の体が、俺を熱くさせた夜だった。