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「あー、最悪だ。

俺はどうしたら良かった?なあ!冬!」



「あのさ、なんで家に居るか聞いていい?」


焦る俺に、冷静な冬がいた。


「いいだろう、仲間だよ俺。一人の家に帰りたくない」

きっと家へ帰っても、咲は、いない。


真っ暗の部屋に帰りたくない俺がいた。

「いいじゃない、冬。
私は、お兄ちゃんが出来たみたいで嬉しいな‼」

ニコニコする冬の妹。


「いいけど、えみには手出すなよ‼」


おい、あり得ない。

「あるわけないろ、傷心の俺にそれ言うか?」


今のでガラスのハートは、傷ついた。


「妹に手を出す前科持ちだからな」


見も蓋もない。


ソファに顔を伏せ、落ち込む俺に……

置かれた優しい手に、振り向けばえみちゃんがいた。


「ごめんなさい、お兄ちゃんが意地悪で」



うん、本当意地悪。