「咲ちゃんーーー、大丈夫?

ごめんね、一人にしてごめんっ」

君を抱き締めた。

震えた体、潤んだ瞳。


ちゃんと任されて、送り届ける約束は、たった一度目を離した隙に、いとも簡単に破れてしまう。


「咲ちゃんーー、俺。

咲ちゃんをこれからも、守って行きたいんだ。
危険な時、側に居て絶対守ってあげたい。

俺のモノになって下さい‼」



君を、必ず守る。


俺は、君を見つめた。

「私………爽くんに守られたい。
爽くんが好きっ、よろしくお願いします‼」


やった。

俺は、君を抱き締めた。


「大切にするよ、咲ちゃん‼じゃあ、総長に挨拶行こうかな‼殴られるかな」


たとえ、殴られても別れる気はない。


こんなにも、君を想うんだから。

「大丈夫!!
お兄ちゃんから守ってあげる‼」


俺達は、路地を歩いた。


君と手を繋いでーーーー。