「…あぁ、金もねえし売ろうかな。」





この言葉を聞くまでは。






「オッドアイって体は弱いけど珍しいし高値で売れそうだよな。」





電話相手は誰かはわからなかった。








でも話から察するに、オレの事だとわかった。







そしてオレは逃げた。










「どーせ、単なる気まぐれで拾ったんだし。恩返しくらいしてくれねえとな?ははっ!」







…最後に聞こえたのはそんな言葉だった。