最後まで渋っていた高杉と
藤野も部室を出て行った。

皆が帰った後、学校を出ると
ホームセンターで大量のペンキを買った。
その荷物を両手に抱え部室へ戻ると
部室の前には藤野がいた。

昴「何しに来たんだよ?」

藤野「芹沢くんの事だから
また1人で何かしようと
してるんじゃないかと思って
戻ってきたんだ。僕も手伝うよ。
その壁、塗るんだよね?
2人でやっちゃった方が
早く終わるからさ。」

俺のやりたかった事を藤野は知っていた。

そうゆう事なんだ。
俺は怒りに震える珀斗のために。
藤野は信じている不動のために。
目的は違っていたとしても
俺たちは今、同じ気持ちなんだ。

藤野「芹沢くん、ありがとう。」

昴「勘違いするな。
俺は、これ以上、珀斗に
不快な想いをさせたくないだけだ。」