私は確かに何かに傷付いていた。 初めて聞いた崎本さんの過去に 傷付いているのか。 前日に聞いた仕えたいお嬢様がいる という春川の話に傷付いているのか。 給料を貰っていなければ春川は 私の心配すらしてくれないという 崎本さんの言葉に傷付いているのか。 分からなかったけど一晩中考えた。 傷付いている理由ではなく。 もう会えなくなってしまっても 私が崎本さんのために 出来る事はないのかという事を。 崎本さんの話を一つ一つ思い返した。 翌日、私はダイニングで食事をとる お父様の元へ向かった。