「本当に大丈夫?琉偉…」
俺が本気で酔ってると心配している柚に種明かしをしようかと思ったけど…
せっかくの、この機会。
利用しないわけにはいかないだろ。
心配そうに俺の顔を覗き込む柚に、激しくキスをした。
「んっ…!」
首の後ろに手を当て、柚を抱き寄せる。
柚も、俺の背中に手を回す。
「…抱きたい。」
酔っている設定にしちゃえば、普段言えないことも、どストレートに言えちゃう。
「…うん」
頬を赤らめてコクンと頷く柚に、今度は優しくキスをした。
そして、そのままベッドへ。
柚の服を脱がし、首筋から胸にかけて唇を這わせていた時。
再び俺のスマホが鳴った。
表示を見ると、携帯番号が表示されている。
さっきの、芽衣からの番号と同じだ。
やっぱり、柚といるタイミングでかけようとしていることは明らかだ。
それならば、こっちは出ないまでだ。
スマホの表示画面をとりあえずタップして呼び出し音が止んだからか、柚は身をよじりながら言った。
「電話…切っちゃったの?よかったの…?」
「いいよ。…ってか、逆にいいの?こんな最中に出ちゃっても。」
「あっ…ん!…よ、用事なら…」
手と唇で愛撫を繰り返しながら、すでに色気全開の柚に聞いた。
「用事なら…やめてもいいの?」
そう言って、柚の一番感じるところを愛撫。
すると…
「あっ…やっ……!…やめ…ないで…」
その瞬間、作戦なんて飛んでいき、俺は目の前の愛しい彼女に溺れていった。
深く、深く。
我を忘れるくらいに。