「あかりに手ぇ出しやがって!ぜってぇ許さねぇ!」
「ついでだから教えてやるけど、お前の女に手を出したのってこれがはじめてじゃねぇからな!」
キスがはじめてじゃないってこと…?
そんなわけない。
光琉くんは何を言うつもりなの?
「……なんだと?」
驚いた洋くんが手を止めると、光琉くんは隙ありとばかりに洋くんの鼻を思いっきり殴り飛ばした。
「ああっ、洋くんっ!鼻血がっ……!」
鼻から血をダラダラ流しながらも、それでも洋くんは光琉くんの胸ぐらから手を離さない。
「おい、どういうことだよ!」
「なんなら、抱きしめたこともあるからな。あかりには内緒にしててなっつったけど……マジでなんにも聞いてねぇんだなぁ」