そして私達は教室へ向かったのだが。




「あの、白矢君。4人しかいないのだが。」

教室のドアに貼られている名簿を指差す。

これは何かの間違いか?

普通なら20人はのはずだ。

それがここ、Sクラスには4人しか書かれてない。

いじめか?

「何言ってんだ。Sクラスが出来ることが既に異例。それに今年は4人もいる。Sクラスが出来ない、なんて年はざらにある。」

「な、なるほど…」


ということは、今ここにいる白矢君は魔力量がかなり多いのだろう。




…だが、魔力量だけ見れば私は白矢君には負けていない、と思う。

問題は、私は調節が出来ないということ。

暴走させて、人に迷惑をかけてしまう。

入学出来たは良いが、そんな私がここでやっていけるのだろうか…。


「ま、教室の前で突っ立ってないで入ろうぜ。」

「そ、そうだな」

募る不安を呼吸と共に吐き出し、思いきってドアを開ける。