「……先生、もう説明始めてもいい?」

「あっ、すみません!お願いします。」

名前を呼ばれたのが嬉しくて、つい周りが見えなくなってしまった。

「えーと、じゃあ始めるなー。寮は各クラスで1棟、1階は共同フロアで2階は女子、3階は男子。食堂と風呂と洗濯は1階にある。Sクラスは他のクラスよりも大分広いぞー。」

まあ、そうだろう。

いくら他のクラスよりも多少大きさが小さいと言っても、そもそもの人数が少なすぎる。

「まあ、それもあるけどさ、Sクラスほどの魔力量ってかなり希少だから、ちょーっとばかし贔屓目で見られんの。」

あーなるほど。

……って、ん?

心が読まれた?

「あー…先生、千里眼持ってるからなー。遠い所とか、人の心とか、見えるんだわ。」

「えっ!それって凄くない?!女子の更衣室とか、見放題じゃん…。」


「……下品。」

「最低だな。」

「いやー、そんなことには使わないよ?人とさて。」

緑野君…。

大バッシングだな。