金剛はつぶやく。


「強いのだな。」

「強いかどうかはわかりません。ですが、そうでないと勤まらない役目ですから。」


瑠璃は遠くを見つめ、答えた。

金剛はその凛とした人を寄せ付けない雰囲気の横顔を見つめながら、口を開いた。


「ありがとう、これで色々と解った。」

「え?」


瑠璃が不可解な顔で金剛を見る。


「俺が探していた人の名前と役職、性格。」

「…と、言いますと?」

「冷静で強い、三の巫女、瑠璃。」


瑠璃が藍色の澄んだ瞳を大きく見開く。
信じられないものを見る目で金剛を見つめる。


「…お戯れを。」

「冗談ではない。俺は貴方を探してここまで来たんだ。」

「…困ります。」

「話ができて良かった。ますます貴方に興味がわいた。」

「お止めください!」


瑠璃が立ち上がる。
顔が少し赤らんでいた。