・:*:・:・:・:*:・

19時。

最後のお楽しみ、ビンゴが始まった。

一等賞品はお楽しみと言う事で、伏せられている。

私は、今まで、ビンゴで当たった例(ためし)がない。

当たっても、いつも最下位の賞品。

今日もあまり期待せずに真ん中のフリーを開けた。


「5番!」

「73番!」

数字が読み上げられるが、私のカードは動かないまま。

一方、悠貴さんのカードは、サクサクと開いていく。

「いいなぁ。
私、いっつも開かない。」

「くくっ
これは、たくさん開けばいいってもんじゃ
ないから。」

ぼやく私の頭を悠貴さんがぽんぽんと撫でる。