「さっきの挨拶だって、俺の話だけで
良かっただろ?
あれじゃ、将来、俺が社長で暁里が副社長
みたいに聞こえるだろ!?」

悠貴さんが言うと、

「ん? 私はそのつもりだけど?」

と社長はさらっと言った。

!!!!

はぁっ!?

私は心の声が口から漏れないように必死で堪えた。

「は!?
何、考えてんだ!?」

悠貴さんが言う。

「だって、悠貴は、暁里さんとずっと一緒に
働きたいんだろ?
社長と一介の営業担当者じゃ、一緒には
働けないぞ?
社長と副社長なら、一緒に働いて、一緒に
戦える。
名案だろ?」

社長はにこにこ得意げだ。

悠貴さんが異動を拒否した結果がこれなのかぁ…