15時。

私たちは水族館を出て、車に戻った。

「暁里、ちょっと寄り道していい?」

悠貴さんが聞いた。

「うん。いいよ。
どこ、行くの?」

「電池切れしそうだから、暁里を充電しに。」

「へ?」

悠貴さんが向かったのは名古屋でも有名な高級ホテル。

「え?」

戸惑う私の手を引いて、悠貴さんはチェックインする。

「あの、泊まるって言ってきてないんだけど。」

私が言うと、

「大丈夫。
ちゃんと送るよ。」

と悠貴さんは笑った。