「先生……」


あたしはずっと勉強を頑張って来た。


でも、勉強だけが人生じゃないと言われて、じゃあ何がやりたいのかと問われたら答えは持っていなかった。


勉強が1番だと思って来たから。


弁護士という夢があったから、その夢の為にはどうしても勉強が必要不可欠だから。


「ま、授業に出るか出ないかは、宮田さんが決めなさい」


先生はそう言ってカーテンを閉めたのだった。