一之瀬side
今、俺は島崎グループのパーティーにいている。
直ぐに、柚香を探した。
見慣れたおかげで柚香はすぐに見つかった。
柚香のドレス姿はとても綺麗だった。
柚香を少しからかうと、可愛い反応ばかりする。
柚香「健人だってスーツ姿凄く似合ってるよ」
あー、やばい。凄く嬉しい。
「ありがとう」
あー、柚香が小悪魔に見える。凄ーーくいい意味で。
一之瀬end
言葉のお返しも良いものね。
そう言えば喉乾いたな。
貰いに行こっと。
「ちょっと飲み物貰いに…」
ドンッ!!!
「わっ!」
私は人とぶつかって床に手をついた。
「すいません!」
??「いえ、こちらこそすいません。お怪我はありませんか?」
「大丈夫で…す」
私は、ぶつかった人と目線を合わせるために、立ちながら相手の顔を見た。
え、
??「なら良かった。では僕は急いでいるので」
ぶつかったの人物は凄く、凄く見覚えがあった。
「っっ!!、まっ!!!!」
声が出ない。
やっと見つけた。
お兄ちゃんを殺したやつ。
一之瀬「…か!!!柚香!!!」
「わ!!びっくりした。そんな大声出さないでよ」
周りもびっくりししてるじゃん。
一之瀬「さっきから呼んでた。それより大丈夫か?」
「大丈夫。だけど、見つけた」
一之瀬「?」
「お兄ちゃんを殺したやつ」
一之瀬「え!?!?」
手がかりは性別と顔だけだった。
だけど、同じ系列だったとはね。
「私、追いかける」
一之瀬「はっ!?」
私は健人が反応する前に走り出した。
一之瀬「柚香!!」
「ハァハァ…」
こっちの方に行ったような。
ガサッ
「!?」
誰かいる!!
??「どーしたの?僕の後追っかけてきて。もしかして、さっきのハプニングで僕に惚れちゃった?」
あと付けてたの気づかれてた!?
「そうなんですぅ〜!私ぃ、運命の出会いだと思うんですぅ!!」
??「はははっ!!!」
誤魔化しは効かないか。
せめて名前だけでも聞きたい。
「どうして笑うんですかぁ〜?私ぃ、真剣ですぅ!せめて名前だけでも教えてください!」
よしっ、
??「君にはまだ教えられないなぁ。皇輝のお姫様」
なっ!!
こいつ私の事分かって…
だったら話は早い。
「私の事知ってるんですねぇ!光栄ですぅ!」
??「僕にはその喋り方は通用しないよ?
小沼グループの令嬢さん。
いや、
元皇輝総長、小沼颯汰の妹ちゃん」
「!?!?!?」
??「その様子じゃあ、なんで知ってるのかって知りたいみたいだね」
「えぇ、何故知ってるか詳しく知りたいわ。私の事をどこまで知っているのかもね」
??「お、本性出たね。まず、君のお兄さんを殺した時、君をかばっていたね。その時、君の顔も見てたからね。
まぁ、それは君も、僕の顔をあの時見たから追いかけてき来たのかな?」
「そうよ。あなたの涙袋にあるホクロが手がかりだったの」
??「まぁ、そうだよね。これ、僕のチャームポイントだし。嬉しいなぁ」
うれしいとか、きもっ。
「自主して」
??「それは無理だね。
それよりさ、なんで僕がこのパーティーに顔をさらけ出して参加したと思う?」
「あなたも、御曹司とかだからじゃないの?」
??「っくく。まぁ、それもそうなんだけど、柚香ちゃんを試すためだよ。まぁ、確認みたいな?」
「気安く名前で呼ばないで」
??「あぁ、それは失敬失敬、お姫様」
お姫様もやめろや。
「それで何を試すって?」
??「それわねぇ、僕の事を知ってるかどうかだよ。まぁ、顔だよね。」
は?
??「意味わからないって顔だね。
まぁ、簡単に言えば、
覚えていたら殺す。
忘れていたら生かす。
そんな所かな」
「なっ!!」
こいつ。ふざけすぎ。
でもこいつ、本気だ。
あいつの目がそう訴えてくる。
??「そんな、身構えないでよ。今日は確認だけだって。殺す時は皇輝も一緒だからね」
「そんなふざけた考え許さない。
だったらその計画、私が潰す」
??「はっ、何言ってるの?女の分際で。
お兄ちゃんと同様で、頭悪いのか。
まぁ、どおせ殺すから関係ないか」
こいつ、絶対許さない。
今のところ、私が赤姫だって事気づいてないらしいね。
一之瀬「……か!」
はっ!健人が来る!
「おや、お仲間がくるね。じゃあ僕はこの辺で」
「っ!まて!!」
声には反応できたが、
健人の叫び声の方に夢中になっていた私は、お兄ちゃんを殺したや奴がいつの間にかいなくなっていた事に直ぐには気づけなかった。
でも、かなり情報は収穫した。
一之瀬「柚香!大丈夫か!?
追いかけた奴は!?」
「ごめん。心配かけちゃったね。
お兄ちゃんを殺したやつは逃げちゃった」
一之瀬「そうか。柚香が無事ならそれでいい」
「ありがとう」
もう、気が抜けない。
相手は相当の癖者。
私が赤姫なのは知らないらしいけど、そのうちバレるかも。
相手を油断させる為には、
一時的に赤姫封印だな。
そして、皇輝を私が絶対に守る。
「健人!」
一之瀬「ん?」
「絶対に守るからね!」
一之瀬「???。
ふっ、それは俺の台詞だ」
健人の言葉に、
私はいつにも見せないほどの笑顔を健人に向けた。
一之瀬「…!/////」
山本「へぇ〜、それで?そのパーティーで健人とイチャイチャしてたんだ〜?」
「なっ!それでどうしてその思考になるんですか!」
黒澤「まぁ、仕方ねえわな」
木部「そうだよねぇ〜」
「はぁ!?」
一之瀬・柚香以外「ボソッ…お爺ちゃん公認だし」
いったい、なんなの。
西倉「柚香さんは先日のパーティーで、何か情報を収穫したのですよね?」
「えぇ、そうよ」
一之瀬「いったいどんな事なんだ?」
「感がいい人は何となくわかってると思うけど、お兄ちゃんを殺した奴は、どこかの御曹司かなにかね。パーティーに参加しているって事はそういう事と考えられる」
西倉「確かに、それは確実だと思います」
黒澤「なるほどな」
黒澤は分かってないと思ってたよ。
「あと、私達の家系を恨んでる」
木部「え、つまり小沼グループを!?」
「そう。相手もどこかの系列。どこかの気に入らない所とかあってだからあの時、お兄ちゃんを殺したのね」
山本「恨まれてるのは皇輝もってことね」
「そう」
西倉「あの時、小沼グループと皇輝を絶望に落とすのには、颯太さんが最大のターゲットてことですね」
一之瀬「皇輝は小沼三郎さんがつくり、それを受け継いた颯汰さん」
山本「そして、妹も巻き込み、小沼グループを絶望に追い込む」
「それが、今考えられる予想」
皇輝・柚香「「「……」」」
「今出来ることは、一人一人の体の強化ね。後は、お兄ちゃんを殺した奴がいつ何をしてくるか分からないから、危ないところ、怪しいところはなるべく避けて、周囲警戒をすることね」
皇輝「「うん(はい)」」
「本当に気をつけて警戒して。あの時、あいつは私も殺し、皇輝も殺すって言ってたから」
西倉「相手は本気…」
山本「やるしかないね!」
木部「うん!」
黒澤「ぶっ飛ばすしかねえな!」
一之瀬「ボソッ…だから、あの時柚香はあんな事を」
西倉「でも実際、柚香さんが1番危険ですね」
山本「確かにそうね、立場からしたらあの時の颯汰さんと同じと言えば似てる立場ね」
あ、確かにそれはそうね。
「大丈夫よ。私にはSPがついてるから」
皇輝「「SP!?!?」」
「ずっと私のそばにいるわよ」
黒澤「は?」
お前が、は?
木部「え、ずーーーと?」
「そう、ずーーーと。私が要らないって言った時はいないけど」
山本「え!?今も!?皇輝の倉庫の中にいるの!?!?」
「あ、いや流石に中にはいないよ。まぁ、呼んだら直ぐに来れる範囲にはいるかな」
皇輝「「………」」
「いやいやいや、そんなに驚かないでよ」
西倉「いや、驚きますよ。健人以外は皆一般家庭ですから…」
一之瀬「流石に俺にはSPはついてないけどな」
まぁ、そうか。
「正直私も必要なのか分からないんだよね〜。まぁ、小さい頃からの付き合いだし。もう慣れね」
木部「僕、全然理解できない…」
黒澤「元輝、俺もだ」
「じゃあ、私のSPを紹介するね」
皇輝「「!?」」
なぜ、驚く…?
あ、やっぱり普通じゃないよね。私も薄々気づいてたけどさ。
私は石田に連絡した。
「あ、私。皇輝の倉庫に入ってきて」
トントン
??「失礼します」
皇輝「「は!?!?」」
「あ、早いわね。じゃあ、紹介するね。私のSPの石田」
石田「初めまして。柚香お嬢様のSPの石田です」
黒澤「え、いや、どうやってここまで?」
木部「下には下っ端がいるはず…」
「石田はね、人に気づかれないで行動するのが得意なのよ。だから、下っ端達は石田が倉庫に入ってきたのを気づいてないはずよ」
西倉「流石、小沼グループのSPだけありますね…」
「あ、ちなみに夏休みに行ったホテルの送り迎えのバスは石田が運転してたのよ」
皇輝「「え!?」」
山本「だから、バスは私が手配しとくって言ってたのね」
まぁ、そういう事。
木部「という事は、その時から柚香ちゃんは一般家庭じゃないって事に、僕達は気が付かないといけなかった…」
山本「そうよね、普通は私が手配しとくとか言わないわよね…」
黒澤「あ!だから、バスに平気で乗れてたのか!!石田さんの運転なら大丈夫なんだな!」
皇輝「「あ、なるほど」」
おい、
「…悪い?」
皇輝「「…いえ」」
まぁ、実際そうなんだけどさ。
ほんとに信頼さてる人の運転じゃないと無理。
「石田。ありがとう、もういいわ。仕事に戻って。」
石田「はい」
きっと、石田にも協力してもらわないと行けないかもしれない。
英語の先生「えー、じゃあこの問題を…黒澤」
黒澤「ゲッ…」
ただいま授業中。
英語のね。
黒澤当てられてやんの。
「くふふふ」
黒澤「ボソッ…笑ってんじゃねえよ!」
「ボソッ…黒澤分からないんでしょ〜」
あらあら怒りの表情丸出し。
図星なのね。
ここは私が助けてあげよー。
「先生〜!この問題、私が解いてもいいですかぁ〜??」
英語の先生「?あ、いいぞ!」
「えー、…」
そして私は。黒板に答えを書き、席に着いた。
「ボソッ…感謝してよね」
黒澤「ボソッ…お、俺だってそのくらい解けたし!」
どーだか。
英語の先生「…か、完璧だ。それに、発音も…。
小沼、頑張ったんだなっ」
え、いやいや泣くほど?
勉強してないけどねー。
クラス「凄い!!」
クラス「今度勉強教えて!!」
あ、あはは。いやよ。
「ん〜、柚香ぁ〜。教えるのはちょっと苦手かも〜!今まで、勉強するのがやっとだったし〜?もう少し勉強出来るようになったら教えるね〜!」
クラス「「うん!!」」
ちょろい奴ら。
木部・西倉・黒澤「ボソッ…黒い」