ガチャ
「すぅ~」
玄関を開け、朝日を浴びながら外の空気をすう。
たまたま、やっている訳では無い。
毎朝の日課かな。
よし!
「お母さん!行ってきます!」
母「行ってらっしゃい!気をつけてね!」
気持ちを切り替えるためのね。
あ、自己紹介しなきゃね。
私の名前は、小沼 柚香(おぬま ゆずか)
海崎学園に通ってる高校1年生。
髪は茶髪で少し毛先を巻いている。←あ、ちなみにヴィックね。理由はそのうち分かるよ。
そしてナチュラルメイク。
ここまではいい子狙いをしている。←ここまではね(笑)
入学して、学校生活にも慣れてきた。
そしてもうすぐ夏休み前。
色々と考えているうちに学校についた。
ガラガラ
教室のドアを開け、
手をおおきく振り、みんなに挨拶をする。
「皆ぁ~!おはよぉ~!」
クラス「おはよう!柚香ちゃん!」
クラス「「「おはよう!」」」
最初は慣れなかった。
自分のキャラではないことを学校で演じる事は。
だってさー、一つ一つ動きを大袈裟にして、笑顔の時は常にアヒル口、そしてテンションMAX。
誰だって疲れるよ、、、。
でも、皆挨拶を返してくれる。
いい人達ね。
まぁ、例外はいるけど…。
私の席は窓側で、1番後。
とってもいい席。
私が席に着くと、私の周りに人が集まってくる。
クラス「柚香ちゃん今日も可愛いね!」
「ありがとう!でもぉ、美奈ちゃんや皆の方がの方が可愛いよ~?」
またまた~!とかかえされる。
照れてるな。
クラス「本当、柚香ちゃんは可愛くて性格も良くて羨ましいわ!」
「え?柚香ぁ、可愛くもないしぃ、性格も良くないよぉ~??」
ちょっと困った感じに返すと、それもまた反響を呼ぶ。
クラス「も~!天然なんだからー!」
クラス「天然で天使だね!」
クラス「可愛いな~!」
とまぁ、わかる通り天然でちょっとぶりっ子な喋り方をして学校生活を送っている。
ぶりっ子って普通嫌われるよね?
まぁ、ぶりっ子には理由があってね。
それもまたそのうち。
さーって、そろそろ来るかな?
ガラガラ
「皇輝の方々おはようございます!」
「「「おはようございます!」」」
きたきた。
毎朝大変だね、皆揃って挨拶するなんて。
先生に挨拶する時以上に大袈裟だよ。
「おはっ!」
「おはようございます」
「………」
挨拶は性格が滲み出るね。
皇輝というのは、暴走族の名前で、皇輝は日本でナンバーワンらしい。
しかも、歴代最強だとか。
相当強いんだね。
よし、私も挨拶しよ。
なんとね、席がかなりお近いんですよ。
そして、3人は私の方に向かってきた。
「皇輝の皆さぁ~ん!おはようございまぁ~す!」
?「おはようございます」
??「「……」」
1人は返してくれるのだが、あとの2人がね、
まぁ、いつもの事だけど。
?「ほら、2人もちゃんと挨拶してください」
?「俺、無理」
?「同じく。僕もぶりっ子まじむり」
まぁ、そうだよね。
?「全く…柚香さん、すいませんいつもいつもこの2人が」
「いえいえ~!」
ぶりっ子だと思ってくれてとてもありがたい。
そーじゃなかったら、なんの意味もないもんね。
てか、クラスの人達もおかしいよ。
こんな喋り方のぶりっ子とかいたらさ、直ぐにイジメにあう感じなのにさ、逆にに好感度持たれてるんですけど。
私には意味がわからない。
誰か説明してよ。
さて、そんな私のクラスの、皇輝のメンバー紹介といきますか。
幹部・木部 元輝(きべ げんき)
髪の毛はオレンジ色
高校一年生。
明るくて、女の子のような雰囲気。
幹部・黒澤 怜斗(くろさわ れいと)
髪色はダークブルー
高校一年生。
仲間以外とはほぼ喋らない。そして・・・クール?
副総長・西倉 葉(にしくら よう)
髪色はダークグリーン
高校一年生。
ハッキングが得意。誰に対しても敬語なのが特徴。
まあ、こんなもん。
私はハッキングするのが得意ではないからね。
ただ面倒臭いってのもあるんだけど。
このクラスには皇輝の幹部と副総長が揃っている。
本当、最悪だよ。
でも、尊敬する人はいる。
副総長の西倉葉!
この人だって女嫌いなはず、それなのに!
こんな私に挨拶を返してくれて、さらに幹部二人を叱り、最後には私に謝ってくるというね、、。
えらいぞ!!
常識ちゃんとしてるのはこの人だけなのかもね。
あ、ちなみに総長は2年。
そして、皇輝のお姫様も2年。
紹介は登場した時にねー。
今のところ怪しまれてる所は何も無いよね?
はぁ、何で私がこんなにビクビクしなくちゃならないんだろうか。
それも、これも!親のせいだ!!
それは中学三年生の時…
「お母さん私さ、高倉高校を受験しようと思ってるんだけど…」
ある活動を中学からやっていて、情報収集にとヤンキー校に通おうと思っていた。
しかし、お母さんの一言で私の計画は崩れた。
母「あ、それは出来ないわ」
「え?何で!?」
母「あなたは海崎学園にはいることが決まっているのよ」
か、かい、海崎学園!?!?
「な!何で!?あんな超名門校に!?」
私は、ヤンキー高校の高倉高校がいいのに…。
母「あれ、言ってなかったっけ?お母さんとお父さんも海崎学園だったのよ。それに、おじいちゃんが学園長だからねー」
「あ、ああ、、なんか聞いたことあったような…」
確かどっかの学園長してるとか何とか…。
母「それに柚香は、正体だバレたらまずいでしょ?
高倉高校みたいな、ヤンキー勢揃いのところに行ったら、喧嘩かられてすぐに正体バレるわよ。柚香の性格じゃね」
うぅ確かに言っていることは間違ってない…
仕方ないか………。
ってなわけですよ。
あそこで納得した私が馬鹿だった。
名門校だから何も調べないで入学したら、暴走族入ってる奴らがいるし。
しかも!それが全国ナンバー1の皇輝だった。
いくら、全国ナンバー1で正統派だとしても、油断は出来ない。
もし、秘密が知られた時、何されるか分からないからね。
だから、わざと皇輝メンバーに嫌われるように、ぶりっ子を演じているわけ。
でも、もう少し嫌ってもらわないとね。
英語の先生「お…さん…小沼さん!」
「はい!!」
びっくりしたー。
いきなり呼ばないでよね。
英語の先生「さっきから何度も呼んでいますよ!」
あ、そうだったんだ。
「すいませぇ~ん!」
英語の先生「それでは、教科書の24ページを読んで和訳してください」
あー、そう来ます?
「先生!教科書忘れましたぁ~!」
てか、準備もしてないし。
英語の先生「小沼さ~ん?…はぁ、じゃあ隣の黒澤くんに見せてもらいなさい」
うげっ!まじか…
…くっ
「黒澤くんいいかなぁ~???」
黒澤「………」
完全無視…
で、ですよね~。
でもさ、流石に酷すぎ。
こっち見もしない。
ムカつく。
西倉「小沼さん、僕ので良かったらどうぞ」
私の後ろの席の西倉が貸してくれた。
流石です。
「西倉君!ありがとぉ~!」
西倉「いえいえ!」
え~と、まず24ページの英文を読んで、和訳っと。
「……………」
黙り込む私。
英語の先生「小沼さん?どうしたんですか?」
先生が心配してきた。
「難しくてぇ、よめませぇ~ん!!えへへ~!」
クラス・先生「「「「「………」」」」」
あ、みんな唖然としてる。
まぁ、そうだよね~。
読む雰囲気まで作っちゃったんだし。
でもね、ここでは頭悪い子だからね~。
キーンコーンカーンコーン
あ、ちょうどチャイムなった。
英語の先生「こ、これで授業を終わりますっ」
あ、先生泣きながら出て言っちゃった。
クラス「小沼さんサイコー!!」
クラス「柚香ちゃん面白いね!!」
皆、
イコール馬鹿だねと言っているんだよね。
「あ!西倉君!!教科書ありがとねぇ~!」
西倉「貸した意味がなかった気もしますけど。あ、英語苦手でしたら僕が教えましょうか?」
え、何を言っているのかな?西倉。
どうしてこう関わってこようとする。
黒澤「こんな女に教えたって、時間の無駄だ。健人が待ってる早く行くぞ」
あなたにしては、随分と長いおしゃべりで。
そして黒澤の言う通り、時間の無駄だよ!
「そうだよぉ~!私に教えてたらぁ、時間の無駄だよぉ~!だから気にしにいでぇ~!」
西倉「そんなことないんですがね。じゃあ、わからない時は聞いてくださいね。いつでも教えますので」
「うん!ありがとぉ~!!」
西倉「ほら元輝起きてください。お昼ですよ」
木部「ん、んー」
あ、木部寝てたのか。
静かだと思った。
そして、皇輝メンバーはどこかに行ってしまった。
つ、疲れる……。
クラス替えのないこの学校。
卒業までやって行けるかな。
黒澤side
まじで、有り得ない。
なんなんだよあの女。
喋り方キモいし、身体くねくねしながら喋るし、ぶりっ子だし、頭悪いし。
なんの魅力もない。
西倉「怜斗はもう少し、周りと関わった方がいいですよ?」
「めんどくさい」
西倉「周りと関わっておけば、いい情報聞き出せるかもしれないですし。もう少し、フレンドリーにして下さいよ」
「それは葉や元輝がやれば十分だろ」
西倉「僕的には、小沼さんと関わっておけば情報入りそうな気がするんですよね」
あんなブリブリ女に、情報が入るわけないだろ。
「俺は絶対あの女だけは嫌だ」
木部「僕も怜斗とに同感だよ~!あの子、ぶりっ子だし、苦手。色々と無理~」
女嫌いでも笑顔振りまいてる、あの元輝がこうだからな。
あの女みたいなのは嫌いな人種だよな。
西倉「まぁ、しょうがないですよね」
葉だって女嫌いなはずだ。
ていうか、皇輝は未来以外そうなはず。
それにも関わらず、色んなやつと喋ってるのは尊敬する。流石、副総長だな。
西倉「屋上つきますね」
黒澤end
西倉side
僕達は屋上についた。
「もう健人と未来さんはいますかね」
木部「まだみたいだね!」
「先に食べましょうか」
黒澤「おう」
木部「そうだね!」
小沼さんの事を嫌うのは、小沼さんの性格と外見で分かりますが、怜斗はともかく元輝まで小沼さんに、あんな態度をとるとは、、。
相当なんでしょうかね。
僕的には、小沼さんは周りとの関係が人一倍あって誰とでも仲良くできるタイプ。
僕達は別として。
という事は、小沼さんに情報が新しく新しく回ってると思うんですよ。
なので、小沼さんと仲良くしていれば、僕達が欲しい情報が聞けるかもしれない、僕はそう考えています。
それに、たまに……。
ガチャっ
「遅かったですね。健人、未来さん」
?「あぁ、昼飯もってきてねぇから購買よってきたんだ」
「そうでしたか」
?「あ~、お腹空いた!早く食べよ~!」
?「それより、最近あの人の動きはどうだ?」
「今のところないです」
?「そうか…」
西倉end