「倉持。俺と勝負しろ。」

「何で?」

涼しい顔で、そう答えたコイツは、倉持拓晃。

「何でもいいから、俺と勝負しろ。」

「毎回毎回、飽きないね。立石は……。」

俺の名前は、立石龍之介。

とにもかくにも、俺は、この倉持のことが大嫌いなのだ。

倉持は、やれやれと言った様子で、椅子から立ち上がったのだった。

「…で……?今度は、何で勝負するんだ?」

チクショウ。

いつもいつも、涼しい顔しやがって。

だから、俺は、お前のことが大嫌いなんだよ。

その後、倉持と勝負をした俺は、ことごとく負けてしまったのだった。