「だから父さんと夜々さんの結婚式とか超希望! 人前式とか素敵! 箏子師匠に止められても誓いのキスはしてもらうよ!」


「………そうか。夢はでかい方がいいな」
 

流夜くんが半ばあきれているのはわかった。


でも私のノリに付き合ってくれるんだ。


「なのに……父さんと夜々さんの結婚式を楽しみにしてた私はお酒に対して嫌悪感を持つようになりました、というお話」


「……根が深いな。在義さんたちにしか解決出来そうにないし」


「うん……。だから、流夜くんがお酒とか好きとかじゃなくてよかったってことかな」
 

お酒もタバコも、苦手だから。


もし流夜くんが好む人だったら、近づけてもいないかもしれない。


「あ、ケーキね、初めてまともに出来たんだ。甘いの大丈夫?」