「これが、俺と顕季の出会い」

生物くんの。

いや、吉沢くんの秘密。

そんなことがあったんだ。


え、でも、今は…。

「今は心臓、治ってるよ。」

中杉くんもエスパーみたいに私の考えていることを見抜く。

「え、治ってるの?完治?」

「あはは、うん、完治。」

「良かった…」

「ここから先はきっと。千夏ちゃん、君がいちばんよく知ってるよ。」

「え…私?」

「うん。当事者だもん。」

「…どういう意味?」

「千夏ちゃん、君には…お兄さんがいた、よね?」

「…っ!……どうして知ってるの?」

……っ!!!!!!

今、繋がった。

だとしたら…。


「顕季は君のお兄さんの心臓をもらったんだ。」