ーーー「お父さん、お母さんちょっといい?」



夜。



お父さんも帰ってきて、リビングにいる二人に声をかけた。



二人は了承してくれていつもの食卓の席に座り、私と向き合う形になった。



「どうしたの?」



お母さんが私に聞いた。



少し心配な顔をしていたけど、何か勘違いをしているのだろう。



「今度、三者懇談があるからその前に二人に進路のことで話したくて。」



やっぱり少しだけ緊張してしまう。
でも大丈夫。



ちゃんと気持ちを伝えることも大切だって、向き合うことが大切だって



颯汰が教えてくれたから。