「別にいいけど。」
「よっしゃ。じゃあ決まりな。」



それだけ言い残して颯汰は席へと戻って行く。



目が合ったから、なんとなく一緒に帰ろうって言っただけかな?



颯汰ならありえるけど………



今日って案外チャンスなのかなって思った。
颯汰にあの言葉を聞くチャンス。



だって私、全然颯汰のことを話してないから話をした方がいいかなと思った。



ついでに今日、親に話すんだって言おう。



私、前に進んでるよって。
颯汰のおかげで勇気を出せるようになったんだよって。



前よりも私、強くなったと思うから………



今度は私が颯汰の話を聞きたいって、思ったんだ。