「分かりました」


ジルは、振り絞るように声を出した。


「あなたに仕えます……。だから、ランバルドさんを解放してください」


決意を固めた瞳で、エドガーを見つめる。


相変わらずの無表情のまま、エドガーはそんなジルを見降ろしていた。


だが、やがてフッと瞳を逸らすと、ソファから立ち上がり何も言わずに部屋から出て行った。