それに、あの二人は絶対清水先生と舞彩ちゃんだった。


「いや。ありえないな。もう忘れろ」


ありえないけど、たしかにありえないけど!


でも!


事実なんだってば!


「なんで信じてくれないの?ホントに見たのに」


お兄ちゃんのバカっ。


清水先生と仲良いからって!


「もーいいもんっ。清水先生なんかどーでもいいっ。絶対好きじゃないもんっ!」


ぷいっとそっぽを向いてお兄ちゃんから視線を反らす。


「拗ねんなって。お子ちゃまだな」


……うるさ。


拗ねてないし。


「これだけは言っとくけど、私が清水先生のこと好きとか絶対ありえないからねっ」


「どーだかな。聞くところによると、補習の参加率上がったんだとか?彪斗を意識してる証拠じゃねーの?」