途中、タクシーを拾う。 『○×病院へ!出来るだけ早くしてくれ!!』 向かう途中に、嫌な予感をしきりに振り払っていた。 でも、だけど、……。 どれだけ振り払っても……。 消えずに掠めていくんだ。 菜々子の顔が。 そんなことない、必死に否定する。 だけど、俺に電話してきたのが、菜々子の親友であり、今日一緒に買い物しに行く!と朝ルンルンで話していた人だったから。 どうしても、悪い方へ悪い方へと傾いていく。