プルルルルルルルルル、プルルルルルルルルル ……。

俺のデスクに、電話が鳴り響く。

『はい、梶原で《梶原さん!?今、会社にいる!?それならすぐに○×病院に来て!!》』

ガチャン、と電話が切られる。

要件がサッパリ訳分からない。理由くらい述べろよ。

そう思いながらも、俺の手は、外に出る支度を始めていた。

何か、よく分からないが……。




イ ヤ ナ ヨ カ ン ガ ス ル カ ラ



書類も何もかも、すべて蹴散らして、病院に向かう。

こんな事したら、駄目な事は分かっている。

下手したら、オワリかもしれない。

それでも構わない。



今じゃなきゃ、ダメなんだ。

「か、梶原くん!?」

誰かが俺を呼び止める声がしたが、すべて振り切って、俺は病院に向かった。