「女性一人だと危ないですから、家まで送りましょうか?」


えっ?
私を家まで送ってくれるの?悪いよね。家まで近いのに送ってもらっちゃ。

「だっ、大丈夫ですよ。家近いですし。」

「気にしないでください。送りますから。」

「ほっ、本当に大丈夫ですよ。では、また明日学校で。」

「はいわかりました。」



まさか、学校外で桜田先生に会うなんて驚きだなぁ。家までもうちょっとだし頑張って帰ろう。




「ねぇねぇ、そこのお姉さん可愛いじゃん!
これから俺らと飲みに行かね?」


私の前に現れたのは20代前半くらいのヤンキーだった。



これってナンパよね。どうしたらいいの。
誰か助けて。助けて。


「そこのお兄さん!いい目してるじゃん。」


えっ?誰。こいつも?


「でも、手を出す相手間違えたかもね?」


「どういう意味だオラァ!?テメェ、俺らに喧嘩売ってんのか?」


「そういうこと!」


私は、突如現れた優しい声のする方向へ目を向けた。


「桜田先生!!」

私は胸が張り裂けるかと思った。怖くてどうしようもないときに、誰も助けてくれないのに、この人は違った。私を助けてくれた。


「心配でついてきちゃった!」

桜田先生は軽くこんなこと言ったけど、とても嬉しかった。


「それより、この人たちどうするの?」