「は?」
「えっと……本当にびっくりするかもしれないんですけど、
あなたは今、悪い奴に命を狙われているんです」
それは、本当のことだったが、青子にとっては、いきなりな話だった。
彼女はただ、先輩達に誘われた飲み会に行くだけのつもりだったのだ。
しばし考えてから、彼女は言葉を慎重に選びつつ、言った。
「んーと、君は何を言ってるのかな……?」
「本当なんです!
青子さんを呼んだのは、悪の組織の狼男と千年狐で……!」
「……あはは?」
青子は、首を傾げながら笑った。
「孝君、ハロウィンは十月だよ……?」
「……うわーっ、やっぱり信じて貰えないー!」
孝は頭を抱えた。