「つか萌、そんな俺の事嫌いかよ」
吹っ切れた様にフッと鼻で笑った晴馬君の目が何故か切なさそうだった。
なんで晴馬君がそんな顔するのかが分からない。
「別に嫌いじゃない。だって晴馬君は友達でしょ?」
「友達ね、」
「うん…」
「じゃ、友達として言わせてもらう。アイツはやめたほうがいい」
ポンとあたしの肩に手を置いた晴馬君はそう言って姿を消した。
そしてその日は、晴馬君を一度も見なかった。
見なかったのは、あのまま晴馬君が帰ったからであって理由は分からない。
だからって別にあたしには関係ない。
でもなんであんな事、言われなきゃなんないのか未だ分からなくて。
どうして晴馬君に決められなきゃいけないのかも分かんなかった。
それよりもどうして急に切なさそうな顔をしたのかも分かんなかった。
いつもの晴馬君じゃない…
だから調子狂う。
それから晴馬君は3日間学校には来なかった。
理由は分からない。
芹奈ちゃんも麻友ちゃんも知らないって。
カイトくんも透哉君も知らないって、言ってた。
そして透哉君の2年の友達も知らないって、言ってた。
別にどうでもいいけど、なんでこんなに気になるんだろう…