【最後の晩餐】
テーブルに所狭しと並べられている、肉、肉、肉。
ありとあらゆる肉料理が、反応を呼び覚ます。
それより私は、冷たい氷水を一気に飲み干し、四角い氷をバリバリと噛み砕いた。
喉が潤い、生きる力が漲ってくる。
お水って、こんなに美味しかっただろうか?
それなら、さぞ目の前のローストビーフも美味いはずだ。
箸やナイフももどかしく、思わず手を伸ばしかける。
「あ、その前に‼︎体重を測定して下さい」
「えっ?」と、私たちの動きが止まった。
中には、肉を口いっぱいに詰め込んだままの参加者たちもいたが、もう合格したのだから、ここはおとなしく従う。
「何kg減ってるかな?」
由加里が嬉しそうに、尋ねてくる。
最初に会った時より、目に見えて痩せていた。
あれだけ激しいダイエットをクリアしてきたんだ、私も由加里も更に痩せているだろう。
2人同時に、体重計に乗る。
「やった‼︎夢の70kg台‼︎」
「私は__76.55kgだ。1kg痩せた」
「凄いじゃん‼︎でも今回は、私の勝ち。3kg痩せたからね」
2人できゃっきゃ言いながらテーブルに戻り、早速、ローストビーフを__。